多摩川中流域

南武線鉄橋の下・・・思いがけない発見




河川敷のススキが原

 是政橋から南武線鉄橋付近にかけて、河川敷にはススキが原が広がっていた。
秋のススキ(オギ)の季節、是政橋の上からの眺めはすばらしかった。何人もの人が、府中よりの橋の脇からカメラを構えススキが原を撮っていた。ススキが原は豊かな奥行きをもっていて、幾重にも株が重なって柔らかく波打っていた。
私もその風景を撮っておきたいと思ったが、夕暮れがせまっており、ススキの穂もまだ最盛期ではなかったので、もっと良く穂が出てから撮ろうと思ってその日は写真を撮らなかった。

 ススキが原を撮る機会が来ないまま、秋が冬になり、いつのまにかススキが原のススキ(オギ)はきれいさっぱりと刈り取られてしまった。


刈り取り後の河川敷をちょっと見てみよう

 あの眺めは再生するだろうか? 野火対策でやっていることなのだろうか? まさか開発してグランドに・・・?
心配な気がする。
 そんなことを思いながら、ある日、刈り取られた河川敷を通って河原の方に行ってみた。ススキが密生しているときは入ることができない場所だ。この機会にこの辺の河原を見ておこうと思った。

刈り取り後の河川敷

 自転車で行きかけたが、オギの切り株の腰が強く、斜めの切り口もあるのでパンクが心配。自転車を降りて歩いた。
河川敷はずいぶんと広い。川岸までもなかなか距離がある。足元に気をつけながら歩くので時間もかかる。


川岸での発見


南武線の鉄橋

 川岸。ここで思わぬ発見をした。鉄橋の陰で水面の下が見えやすくなっている。川底は土や砂利ではなく、どうも岩のようだ。都会やその近郊では自然の風景で岩に接することは少ない。岩は山奥の自然を連想させてくれる。

橋脚付近

 川の流れの方向に細長く、幅の広い凸凹した筋。上面は平ら。泥岩か?

砂岩

 川岸で露出しているところを見つけた。かさぶたが重なったような所があったので剥がしてみた。硬かったが層になって剥がれ、手で割ることもできた。表面は黄褐色。中は灰色で砂。
泥岩ではなく、砂岩。砂の中にはきらきらと光る1ミリ四方ぐらいの雲母らしいものがたくさん含まれていた。


鉄橋の上流に砂岩層の露出

上流側の砂岩と鉄橋
上流の砂岩

 鉄橋の少し上流側では川岸に凸凹の砂岩の層が露出していた。 砂岩とはいえ、言葉の印象とは違って、滑らかな凹凸。


対岸

三沢川分水路

 対岸に見えるのは三沢川の分水路の出口。釣りをしている人も見える。上は通ったことがあるが、川岸に降りる道はなかった気がする。あそこの岸辺へはどこからかいけるらしい。
いつかそのうち、対岸でこの砂岩の層がどうなっているか調べてみよう。

 楽しみができた。
(2007年1月上旬撮影)





inserted by FC2 system