多摩川中流域
中野島の堰提と川の池
中野島の堰提(えんてい)
サイクリング道路は中野島の堰提(二ヶ領上河原堰提)のところで終わっている。
ここから稲田堤、矢野口にかけては土手にはサイクリング道路はない。
中野島の堰提付近は見晴らしの良いところだ。
堰提自体が非常に長く、中野島側と調布側では構造も違っている。
堰提の前には、「多摩川が増水したときには自動的に水門が開いて放流するので、注意してください。
水門が開くときはサイレンが鳴ります。」という看板がある。
昔大雨だったとき、不気味なサイレンのウーウーという音が断続的に聞こえてきたことが何回かあったが、
それがこれらしい。
堰提の付近から下流側を眺めると、遙か遠くに高いビルがくっきりと見えた。
先日行った二子多摩川にあるビルだ。
肉眼ではくっきりと見えているのに、写真ではあまりはっきりとはとれなかったのが残念。
上の拡大写真の一番右側に移っている白いビルがその二子多摩川のビル。
川の池のコイ
中野島の少し下流に多摩川の分流が上下ともふさがったような細長い池がある。
以前に何回か訪れた場所である。
カモが2〜3羽遊んでいた。なんだか大きなコイもずいぶんいる。
ちょっと寄ってみよう。
土手から下るとあまい香りがほのかに漂ってきた。見てみると道の脇の藪に白い花が群れていた。
川の池には案の定、コイがたくさんいるようだ。
数匹がかたまって、岸の近くでバシャバシャやっている。産卵の時期なのか?
網でもあればいくらでも獲れそうなぐらい、浅いところでバシャバシャしている。
そういう時期なのか。ふと気が付いたら、岸にはコイの死骸も数個ある。
コイも鮭みたいに産卵後、死ぬのかなー?
川の池の出来方とコイの由来
犬の散歩の途中で池を眺めていた地元のおじさんに話を聞いた。
今はのっこみの時期ではない。のっこみは4月だ。
この前はコイは見かけなかったのに、こんなにたくさんいるのは昨日かおとといの大雨で本流から来たのだろう。
コイは支流へ支流へと入っていく。
大雨で本流がここに流れ込む。その時コイがここに集まってきたのだろう。
ここのコイは水が干上がると死んでいく。明日あたりはカラスが沢山集まるだろう。
本流は天然鮎の遡上が多いので、カワウが集まってくる。
ここは大きくなったり、小さくなったりを繰り返している。この前なんかもっと小さかった。
先日の大雨で大きくなった。
ここは普段は流れ込む水はないのだ。
なるほど、そうだったのか。
今度大雨が降ったら本流が流れ込む様子を見てみようかな。
川の池下流方向。流れの出口はない。
川の池。上流方向。
川底の砂利がずーと遠くまで続いている。大雨の時水が流れ込むから草が生えていないのか。なるほど。
(2006年、5月)